診療理念

「体だけでなく心も癒され、満足して帰っていただくクリニック」

以前勤めていた病院での私の送別会の時、ある外来の看護師さんが「先生の外来では、体だけでなく心まで癒され帰って行く患者さんがたくさんおられました」と言ってくれました。

もちろん患者さんに少しでも良くなってもらいたいと思い、いろいろ努力はしてきたつもりでしたが、¨心まで癒す¨という意識をそれまでは特別持ってはいませんでした。

それだけにその言葉に驚き、次第に熱いものが私の胸にこみあげてきました。
同時に「これだ!これこそ私にできる、私がさらに目指すべく医療の本質だ!」と気づきました。

またある看護師さんが私の診察室に来た時に、「先生の外来ではワルツが流れているようですね♪」と言ってくれたこともありました。

この二つの言葉には共通するものがあるように思います。それが¨体だけでなく、心まで癒す¨ということだと確信し、開業するにあたって、今まで以上に¨心まで癒す¨医療を展開していきたいと診療理念に掲げました。
¨心まで癒す¨というのは口に出して言うのは簡単ですが、実際に行うのは並大抵のことではありません。そのためには何をすべきか考えてきました。

何よりも大切なことは、
私を含め我々ふくしまクリニックのチーム全員がこの理念を常にこころに置き、
日々みなさんに接していくことです。
一人でもこの理念を忘れると我々の目指す理想のクリニックとはいえません。
スタッフ一人ひとりの個性とチーム全体の協力がふくしまクリニックの命です。
このことを私たちは肝に銘じみなさんとふれあうことをお誓いします。

¨笑顔・元気・礼儀正しく¨ サービスの世界でよく言われる言葉です。しかしこれは、私たちにとってはごく当たり前のことです。

私はさらに¨心の癒し¨を実現するために、次のような方法をを取り入れました。

足湯

01私の親類より天然温泉水が手に入るため、院内に足湯コーナーを設け、リハビリを利用した患者さんに無料で入っていただきます。
天然温泉水を利用することで、普通の水より長い間温熱効果が続き、脚の痛みを長時間和らげてくれます。腕にも天然温泉水を使って手浴(ハンドバス)を行います。これで痛みやはれが早くよくなり、こわばった関節も動きやすくなります。
足や手を温めるだけでも全身の血行が良くなり、全身浴とほぼ同じ効果があることがわかっています。10分程度足湯につかるだけで、体全体がじんわり汗ばんできます。
足湯にゆっくりつかることにより、きっと身も心もほっこりして帰っていただけることと思います。
 (長い間ご愛顧いただきました足湯ですが、残念ながら機械の故障のため廃止しました。ご了承ください。

¨癒しの島¨ 沖縄

0私の親類が沖縄に住んでいることもあり、よく沖縄を訪れます。
そのたびにあたたかい気候と人柄に触れ、元気になって帰ってきます。
今¨癒しの島¨として沖縄は大変ブームになっています。一度沖縄を訪れた人のなんと7割が、また沖縄を訪れるといいます。
この沖縄の雰囲気を少しでも院内でみなさんに味わっていただきます。

具体的には守り神である「シーサー(狛犬のようなもの 沖縄の親類がプレゼントしてくれました)」を置いたり、沖縄独特の染物「紅型(びんがた)」を飾ったり。また時々リハビリで沖縄民謡を流し、みんなで「カチャ-シー(沖縄の祝い事の時などに楽しむ踊り)」を踊れればなぁと考えています。もちろん踊らなくても音楽を聴くだけで元気が出て、心がワクワクしてくると思います。

ぜひスタッフに¨めんそ~れ~♪(こんにちは)¨とひとこと言ってみて下さい。

アロマ

医療機関に入ると消毒薬など独特のニオイがすることが多いですよね。最近は大分ましになってきましたが、このニオイがあるとなかなか落ちつけません。これを和らげるためにアロマをたいて、みなさんにリラックスしていただきます。

ウォーターベッド

足湯同様に、リハビリを利用した方にサービスとして話題のウォーターベッドを使ってもらい、体も心も軽くなっていただきます。

他にも自分の体重を利用して、じっくり腰を引っ張る牽引装置やキセノン光という痛みに対する効果の高い光線を使った治療器など、少し珍しい機器も揃えています。

私は医者になって数年たった頃から、「診療内容も含めて人と違うことがしたい、あまり人がしていないことをしよう」と考えてきました。そうしたあまり広くは行われていなくて、私が力を入れている治療を紹介します。 

新しい創傷(キズ)治療

最近キズの治療法が変わってきているのをご存知ですか?
それは“消毒やガーゼを使わない”で、いろいろ工夫された材料を使ってキズを治していきます。「えーっ!キズを消毒しないで大丈夫なの?」と思われる方も多いと思います。消毒するよりもキズを洗い流し(お風呂やシャワーもOK)、ガーゼよりキズに優しい材料でキズをおおったほうが、“早く、キレイに、痛くなく”キズが治っていくのです。小さなすり傷なら1日~2日で治ってしまいます。今までの治療法なら1週間以上かかっていたでしょう?いわばキズの温室栽培というべき治療法です。
キズは乾かしてカサブタを作った方が早くなおるといわれてきましたよね。しかしカサブタはなかなかとれないでしょう?とれても跡形が残りやすいですね。じつはカサブタがキズの治りを遅くしていたのです。カサブタができる治療は間違った治療です。この治療法ではなんとカサブタができません。
またガーゼがキズにくっついて、涙を流しながらはがした覚えが皆さんあると思います。消毒もキズにしみてとても痛いですね。
この治療法ならこういった心配はありません。この革命的な治療を初めて受けた方は、みな感激して帰られます。
この治療を提唱し、全国に、いや世界中にこの治療を広めようと、毎週のように全国を飛び回り講演をしておられるのが、東京都の なつい キズとやけどのクリニック 夏井睦先生(元 相澤病院 傷の治療センター長)です。最近新聞や雑誌、テレビ等のマスコミで紹介されることも多く、この治療法や夏井先生をご存知の方もおられるかと思います。私の父も新聞を見て夏井先生を知っていると申してました。
私は20年以上前から独自にこの治療法の原型に取り組んでいましたが、さらに徹底した治療をされていた夏井先生の方法を知ってから、完全に夏井先生の治療法を取り入れています。

5

「相澤病院にて 夏井先生と一緒に」
夏井先生のホームページ: http://www.wound-treatment.jp/

ペインクリニック(痛みの治療)

腰痛などの体の痛みで整形外科を訪れたとき、痛み止め(消炎鎮痛薬)の飲み薬やシップなどをもらい、ときには注射をし、リハビリをするというのが普通の治療の流れです。確かに痛み止めは大変有効な薬であり、頓服や短い期間に適切に使うのであればあまり問題はありません。しかし長い間飲み続けると、胃を荒らし、ひどい場合には胃潰瘍ができるなど、いろいろ問題が生じます。そこで私は、できるだけ痛み止めを使わずに痛みをやわらげる治療を心がけてきました。そのひとつの方法として、ペインクリニック的手法を取り入れています。ペインクリニックという言葉になじみは無いかもしれませんが、主に麻酔科を中心に行われている治療で、純粋な痛み止め(消炎鎮痛薬)だけではなく、いろいろな痛みをやわらげてくれる飲み薬や点滴などを用います。また早く効果的に痛みを取るために神経ブロックという注射を行うこともあります。
私は以前から整形外科的治療だけでなく、こういったペインクリニック的治療にも関心を持っていて、講演や本などで勉強するだけでなく、実際に何人かのペインクリニックを専門としている先生のもとに勉強に行かせてもらい、治療技術を学んできました。今でも時々勉強に行かせてもらっています。

漢方薬

いわゆる西洋医学はめざましい進歩をとげ、いろんな夢の新薬が開発され、一昔前には治らなかった病気やケガも治るようになってきました。反面体質によっては西洋薬が体に合わない場合や、あまり効果が無いこともあります。そういった場合、漢方薬が意外に効果がある場合があります。
漢方薬ではすぐに効果が現れることは少ないですが、徐々に体質を改善し、良くなっていく場合があるのです。漢方薬には副作用が無いと思われている方もおられますがそうではありません。しかし副作用が少なく、体に優しい薬であることは確かです。
私は漢方薬も積極的に取り入れて、先ほど述べたようにできるだけ痛み止め(消炎鎮痛薬)を減らすようにしています。

「イキイキ・ワクワクするクリニック」をめざして・・・

ふくしまクリニックで今取り組んでいることを一部を披露しましたが、まだまだ心の中に温めていることがたくさんあります。
新しいクリニックですから、みなさんのご意見や色々なアイデアもできるだけ参考にして、少しでも理想のクリニックに近づけていきたいと思っています。

患者さんに満足して帰っていただくためには、スタッフ自ら楽しみ、やりがいを持ってイキイキと働いていなければ満足してもらえるわけがありません。
私はできる限りスタッフが働きやすい環境作りにも努めていくつもりです。
どうかイキイキとしたスタッフの顔を見てやってください。

整形外科 ふくしまクリニック
院長 福島 久徳

Copyright(c) 2010 xxx All Rights Reserved.